【不登校日記vol.1】幼少期

 

私はまともに学校に通った記憶が、

小学校の3-4年生と高校・大学の4年間しかない。

 

それでも今は激務と言われる広告業界でCMディレクターとして働いている。

 

 

本格的に不登校となったのは小学校5年生からではあるが、

終始「学校」というものにうまく適応できなかった。

 

それがなぜだったのか、未だに一言では言い表せない。

「なぜ学校に行けないの?」と聞かれるのが何よりもストレスだった。

 

だって、私もわからないから。

私が一番教えて欲しかった。

 

 

当時は真っ暗闇のトンネルの中を這っている感覚だった。

 

周りのいろんな人たちが私を少しずつ少しずつ前に押してくれて

気づけば光の当たる場所で地に足つけて立っていたような

そんな人生だったのである。

 

ただその経験は今となればとてもポジティブなものだったと感じている。

 

 

初めて「行きたくない」という感情が芽生えたのは幼稚園の時だった。

 

園についたら泣き喚いたり、

トイレに引きこもって幼稚園バスを逃したり、

「お腹が痛い」と嘘をついて幼稚園バスの快適な席に座ったり、

挙げ句の果てには母が前かごに乗せて登園しようとすると前かごから飛び降りたり。

 

とんでもない幼稚園生だったと思う。

 

行ったら行ったで幼稚園生の範囲内で遊べる遊びは全部やった。

おままごと、縄跳び、鉄棒、プール、かけっこ、

お正月にはコマを回すのが楽しみだった。

 

イベントも好きだった。

運動会は活躍するし、お遊戯会もセンター張ってザ☆ピースを踊り狂っていた。

 

ただ運動会が終わった瞬間私は母にこう言ったらしい。

 

「明日から幼稚園は行かない。もう役目は終わったから。」

 

そしてお遊戯会という次のイベントを見つけた瞬間、再び幼稚園に生き生きと通い出す。

 

 

このエピソードを聞くと、先天的に世の中を舐めていただけかもしれない。

そんなことを思って嫌になるのだ。