カレーは冷めた方が美味い。
そんなことに何故今まで気づかなかったのか。
私にとってこの気づきは自己破壊、そして小さな革命であった。
私は先日、職場でカレー談義に花を咲かせていた。
(最近はすぐ好きな食べ物とコナンの話をしてしまう。)
そしてある先輩がふとこう言った。
「僕、カレーは冷めてても好きなんですよ。
米はなんなら冷飯でもいい。その方が美味いんですよ。」
私はハッとした。
そしてそんな話をしている最中、デリバリーで届いた熱々ではないオーベルジーヌを頬張りながらその言葉と一緒に噛み締めた。
絶対に米が冷めてる方が美味いじゃないか……
そんなこと本当は自分だってとっくにわかっていたのではないだろうか。
私は全ての飯に対して「出来立てがうまい」という固定概念に縛られ過ぎていたのではないだろうか。
人生の走馬灯が駆け巡った。
熱々の米と、熱々のカレーを食べると熱過ぎてイライラする時すらあったじゃないか。
なぜそんな自分に気づかず「出来立てが正義」だと信じてやまなかったのだろうか。
2日目のカレーが美味いのは、味が染みているからとかそういうことではなく
炊き立てじゃない米と一緒に食べてたからじゃないだろうか!!!
私は目から鱗だった。
私はそして今日カレーを作った。
この私の中で起こった小さな革命を再認識すべく、
米を冷ましてからカレーを口に運んだ。
これだ…
私とカレーの未来は明るい。